◆鶏肉

お肉には、ぶた、うし、とりの他に、うさぎやしか、しちめんちょうなどたくさんの種類があります。

とり肉は何の肉?
とり肉といえば、「にわとり」の肉のことです。「鳥の肉」とかんちがいしてしまう人がいるかもしれませんね。でも、昔(江戸時代の末ごろまで)は、とり肉といえば、きじやかもなどの「野鳥」のことでした。そのころの料理の本には、春の時のとり肉は、つる、きじ、夏はさぎ、ひばり、にわとり、秋と冬の時のとり肉は、がん、かも、と書かれています。

昔は、お米やひえ、あわというのは貴重な食べものでした。にわとりは、それをエサにして大きくなるので、たくさん育てることはできませんでした。それより、野山にたくさんいる野鳥を食べるほうが安あがりだったのです。日本でとり肉を食べるようになったのは、明治時代になってからです。

卵を産むにわとりと、とり肉のにわとり
卵を産むにわとりと、とり肉のにわとりは、種類がちがいます。昔は、卵を産まないオスのにわとりと、卵を産めなくなったメスのにわとりが、肉として食べられていました。しかし、とり肉がたくさん必要になってくると、それでは間にあわず、とり肉専用の「ブロイラー」というにわとりの品種がつくられました。ブロイラーの肉は、やわらかく、味があっさりしています。

安全でおいしい「地どり」
日本に昔からいるにわとりを品種改良をしたものを「地どり」といいます。
地どりは、地面に放し飼いにして、よく運動させる「平がい」のにわとりです。また、えさに入っている薬の量がが少なく、安全です。「さつまどり」「ひないどり」「名古屋コーチン」「大和かしわ」などがあります。