◆小麦粉

小麦粉は、その名のとおり小麦から作られますが、世界中でもっとも多く栽培されている穀物のひとつです。
パンやスパゲッティ、クッキーやケーキなど、数え切れないくらい多くの種類の食品に使われています。では、小麦粉とはどういうものか、勉強してみましょう。

小麦粉の種類
小麦粉の種類は、強力粉、中力粉、薄力粉の3種類があります。これは、小麦粉の中に含まれる「グルテン」というたんぱく質の量のちがいによって分けられます。一番多いのが強力粉、次に中力粉、一番少ないのが薄力粉になります。「グルテン」は、水を加えるとネバネバします。「グルテン」の量が多ければ多いほど、ネバネバなりやすくなります。

スーパーなどでは、この3種類の小麦粉すべて売られていますが、薄力粉が一番売れています。その他、一般には売られていませんが、デュラム・セモリナ粉という小麦粉もあります。黄色の小麦粉です。では、それぞれの小麦粉がどんな食品に使われているでしょう。
 ・強力粉・・・パン・ラーメン
 ・中力粉・・・うどん・そうめん
 ・薄力粉・・・天ぷら・ケーキ・クッキー
 ・デュラム・セモリナ粉・・・スパゲッティ、マカロニ

他にも分類することができます。
 ・「春小麦」と「冬小麦」→栽培する季節のちがい
 ・「赤小麦」と「白小麦」→粒の色のちがい
 ・「硬質小麦」「中間小麦」「軟質小麦」→粒のかたさのちがい
  (強力粉は「硬質小麦」、中力粉は「中間小麦」、薄力粉は「軟式小麦」になる)

小麦粉の使い方
小麦粉は、パンやケーキのように形が見えるものばかりではなく、いろいろな時に使えます。

» カレーのルー
お店で売っているいかたまりのカレーはインスタントのルーです。本当のカレーのルーはバターで小麦粉をきつねいろ色になるまでいため、そこにカレー粉を入れて作ります。小麦粉はカレーのとろみをつけるはたらきがあります。
» ホワイトソース
グラタン・シチューやクリームコロッケの中の白いドロッとしたものをホワイトソースといいます。バターと小麦粉を混ぜ、火にかけ、温めた牛乳を入れよくかき混ぜます。
» ムニエル
ムニエルとは、魚の味をにがさないために、小麦粉をまぶして油で焼く料理です。
» フライのころも
とんかつやコロッケなどを油で揚げるときは、材料に小麦粉をつけ て、それにといた卵をつけ、次にパン粉をまぶして揚げます。
» ぎょうざ
ぎょうざの具をつつむ時、皮と皮をくっつけるための「のり」のはたらきをします。その場合は、小麦粉に少しの水を入れて混ぜます。
» カスタードクリーム
ホワイトソースのようにドロッとさせるはたらきがあります。作り方は、小麦粉と砂糖、卵を一緒に混ぜて、その中に温めた牛乳を入れて弱火で煮ます。

小麦粉は輸入が多い
日本で使う小麦粉の90%は外国から輸入したものです。日本で作った小麦は10%ほどしかありません。
輸入している国
1位 アメリカ  2位 カナダ  3位 オーストラリア

日本で作っている(地粉という)小麦粉のほとんどは、うどんなどの「めん」類に使われています。というのは、日本の気候は湿気が多く、このような土地では中力粉の原料である中間小麦以外の小麦は栽培しにくいからです。