◆チョコレート

チョコレートの歴史
チョコレートは4000年の歴史があります。ただし、現在のような形のチョコレートになったのは、わずか100年くらいしかたっていません。
紀元2000年くらいから、チョコレートの原料である「カカオ」は、メキシコで栽培されていました。そのころ、「カカオ」は、「神様の食べ物」と呼ばれ、とうもろこしの粉を加え、お湯や水を入れてとかすという「飲み物」の原料でした。コロンブスは、航海中、亡くなってしまいました。コロンブスに代わって「カカオ」をヨーロッパに伝えたのは、スペイン貴族エルナン・コルテスです。ヨーロッパの人は、最初、すりつぶしたカカオ豆に砂糖を入れ、その中にお湯や水を入れて飲んでいました。ただし、カカオはとても値段が高いので、貴族の人達しか飲まれていませんでした。その後、すりつぶしたカカオ豆の中に、カカオバターと砂糖・ミルクを入れて固めた「食べる形のチョコレート」が作られるようになり、市民の間にも広まるようになりました。
日本には、江戸時代から伝えられましたが、鎖国によって一次なくなりました。明治時代になってから、再び食べられるようになりましたがその頃は、値段が高かったため、市民はなかなかためることができませんでした。現在のように、お店で買えるようになったのは、戦争が終わってからです。
・・・*コロンブスとは、アメリカ大陸を発見した人です。

チョコレートってどうやってできるの?
チョコレートの原料は「カカオ豆」です。カカオ豆は、カカオの実の中に入っています。
カカオの実はりんごやみかんのように、木の枝の先にみのるのではなく、木の幹にぶら下がるように実ります。作り方は、カカオ豆をいって(火にかけ乾燥させること)、すりつぶし、どろどろにします。(これをカカオマスという)その中に、カカオマスの脂肪分だけしぼり出したココアバターと砂糖、ミルクを加えます。そして、よくねって冷やし固めます。

ヨーロッパの人はチョコレートをよく食べる
世界で一番チョコレートを食べる国は、スイスです。
1人あたり、チョコレートを食べる順番
   1位  スイス
   2位  オーストリア
   3位  ノルウェー
   4位  ベルギー
   5位  イギリス
  *日本は16位になります。

「バレンタイン」の意味
昔、ローマにバレンタイン司祭という人がいました。その人は、兵士達の結婚が認めていなかった時代、に彼らの多くをひそかに結婚させていました。ところが、そのことを知った皇帝がこの司祭を処刑してしまいました。このような理由から「2月14日はバレンタインの日」と言われるようになりました。

「ココア」と言うのは日本だけ
飲むチョコレートをココアとよぶのは日本だけです。アメリカでは「ホットチョコレート」、フランスでは「ショコラ」とよびます。旅行に行ったときは気をつけましょう。

チョコレートの種類
チョコレートには、甘さ・色によって、いろいろな種類があります。

「スィートチョコレート」 「ミルクチョコレート」
カカオ豆を、すりつぶしてできたもとを「カカオマス」と言います。この苦いカカオマスに、カカオバター(カカオ豆をすりつぶした時にできる油)とバニラ、さとうを加えたものが、「スィートチョコレート」です。
このスィートチョコレートに粉乳を加えて、さらにまろやかにしたものを「ミルクチョコレート」と呼んでいます。ただし、スィートチョコレートにも、風味を出すために粉乳を加えることもあります。ですから、スィートチョコレートとミルクチョコレートの違いは、含まれている粉乳の量によります。

「セミスイートチョコレート」
スィートチョコレートより、少し苦い味がします。これは、カカオマスの割合が、スィートチョコレートより多いからです。でも、味のバランスをとるために、さとうの分量も増やさなくてはならないので、セミスィートチョコレートと言っても、決してさとうを少なくしているわけではありません。

「ビターチョコレート」
甘味が全くは入らない、とても苦いチョコレートです。そのままでは、苦くて食べることができません。味付けや、香り付けをする時に使います。
スーパーで売っているビターチョコレートは、ビター風味の苦いチョコレートのことで、本当のビターチョコレートではありません。

「ホワイトチョコレート」
白いチョコレートです。カカオバターに、さとうと粉乳を加えて作られたもので、茶色のカカオの成分は入っていません。カカオバターは、とけると透明になり、固まると白くなります。

「カラフルなチョコレート」
ピンクや青・緑などの色がついたチョコレートです。これは、ホワイトチョコレートに油性の色素を加えたものです。

チョコレートは、どうしてアルミはくに包まれているの?
チョコレートは、とてもデリケートなものです。製造した時の、味や香りを保つために、また、香りに誘われてくる虫を予防するために、アルミはくが使われます。